WHO補完食ガイドラインの翻訳と解説② 推奨事項1.母乳育児はいつまで? ― 2歳まで、あるいはそれ以降も ―
そんな問いに、WHOの新しいガイドラインは「2歳まで、あるいはそれ以降も」と答えています。
一見すると強い推奨のようですが、その背景には多様な状況への配慮や、証拠の限界も含まれています。
今回は、推奨事項①の翻訳とともに、その意味や根拠を丁寧に読み解いていきます。

こんにちは、相川晴(HAL)です。
少し前の配信になりますが、2023年に改定されたのWHOの補完食ガイドラインの中でも最も眠気を誘う部分であったであろう背景部分の翻訳と解説をしました。本当に眠かったでしょう。お疲れ様でした。
今回はメインであるところの推奨事項に入っていこうと思います。推奨事項は1~7までありますので、一つずつ翻訳と解説をしていきますね。
今回は推奨事項① 母乳育児の継続についてです。
このガイドラインは、補完食(いわゆる離乳食)をいつから、どんなものを、どのようにという実践的な問いも含めて世界の研究成果を踏まえながら指針を示したものです。その中で、最初に登場するのが今回のテーマ「母乳育児の継続」についての推奨です。
結論からいえば、WHOは「2歳まで、あるいはそれ以降も母乳育児を継続すべき」としています。なかなか強い言葉ですよね。しかし、その言い回しの奥には、証拠の不確かさや文化や制度の違いに対する配慮も同時に存在していますので、詳しく解説していこうと思います。
本文の翻訳と、その背景、意義、注意点をあわせて丁寧に読み解いていきましょう。
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- 推奨事項①:母乳育児の継続
- 推奨事項①の背景:なぜ「2歳まで」なのか?
- システマティックレビューからの証拠
- それでもWHOが「強い推奨」とした理由
- 最後に
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